掲載日: 2018年4月20日 16:35
2018年の平昌オリンピック(冬季)が無事に終了して、次はいよいよ2020年の東京オリンピック(夏季)となります。現在、急ピッチで会場整備が行われており、間に合うのかどうかという問題も報道されていますが、それ以外にも注目されている問題があります。それは、「遺伝子ドーピング」の問題です。 「遺伝子ドーピング」は、2003年にIOC(Interational Olympic Committee/国際オリンピック委員会)によって明確に禁止されていますが、これまでは現実的ではなかったため、そこまで注目されてきませんでした。
より抜粋、では以下の3点が”競技能力を高める可能性のある事項として禁止”と記載されています。
 遺伝子ドーピング 1 核酸のポリマーまたは核酸類似物質の使用。 2 ゲノム配列の変更および遺伝子発現の転写および/またはエピジェネティック調節の変更を目的に設計された遺伝子編集用物質の使用。 |
|
掲載日: 2016年8月8日 19:04
現在、大きな問題となっているジカ熱やデング熱ですが、新たな試みが開始される可能性がでてきました。 日本でも成功例がある「不妊虫放飼」という方法です。 フロリダ州で計画されていましたが、8月5日にFDAが環境への重大な影響は見られないとのコメントを発表しました。これで、フロリダ州で住民投票にかけられて、住民が認めれば実際に不妊操作された蚊が放飼されることになります。
蚊はメスのみが吸血し、オスは木や草の汁を吸っています。そのオスに遺伝子操作を行ったオキシテック社のオスの蚊を「OX513A」と呼んでいます。この「OX513A」を大量に自然に放飼します。そうすると、2日程度で「OX513A」は死んでしまいます。そして「OX513A」が死ぬ前にメスと交尾していれば、生まれてきた蚊は成虫になることはできても、生殖機能が成熟する前に死んでしまいます。 こうして蚊の増殖を防ぎ、個体数を減らしていき、最終的には全滅させることが可能になります。 2010年にマレーシアで実験的に6000匹を放飼しましたが、効果がなかったという結果になっています。理由は、放飼した蚊の数が自然界の蚊に対してあまりにも少なかったからということですが、本当のところはわかりません。 |
|
掲載日: 2016年5月9日 17:00
 4月22日、BioViva USA社の Elizabeth ParrishCEOが、自分自身を被験者とした最新の遺伝子治療を行ったことを発表しました。 2015年9月に、テロメアの合成を行うテロメラーゼ遺伝子を組み込んだウイルスを静脈注射する治療を受け、2016年3月に結果を確認したところ、テロメアが長くなっていました。 テロメアはヒューストンにあるSpectraCell社にて測定され、治療前には6.71kbだったテロメアが治療後には7.33kbとなりました。 これは、テロメア20年分の老化がなかったことになる数値です。
参照:BioViva USA サイト
|
|
掲載日: 2016年1月8日 18:52
 最近、にわかに注目されている「ゲノム編集」技術ですが、一般の方はどの程度理解されているのでしょう? 以前からある、「遺伝子組み換え」とは何が異なるのでしょう?
”遺伝子組み換え”は、食品(主に大豆やトウモロコシなどの穀物類)でご存じの方が多いと思います。 この技術の特徴は主に2つです。 1、犬の遺伝子に猫の遺伝子を組み込むような、他の生物の遺伝子を人為的に組み込むこと 2、特定の遺伝子を人為的に発現・抑制させること
利点は、今まで数世代、20~50年かかっていた作物や家畜の品種改良が1~3世代、3年程度に短縮されることです。
問題点は、主として3つ。 1、本来ありえない遺伝子によって、本来ありえない物質が産生されてしまう可能性があること 2、既存の生物と交配することによって、本来ありえない変異を起こす可能性があること 3、遺伝子組み換え作物が特許の対象となり、1世代限りの種子が開発されました(ターミネーター 遺伝子の導入) 農家は毎年種子を購入する必要が発生し、自由に作物を育てることができなくなりました
”ゲノム編集”技術の特徴は、他の生物の遺伝子を組み込むことなく、直接遺伝子を編集する技術です。 特徴と利点は、 |
|