掲載日: 2016年1月20日 18:56
前回は、日本人とお風呂についての文化的な背景を探ってみました。 今回は、衛生面や効果・効能について考えてみましょう。
 1、衛生面 よく「人間は菌と共生している」と表現されます。 腸内細菌がいなければ栄養を吸収できませんし、皮膚常在菌がいなければ肌のバリア機能が保たれずに、紫外線や病原性菌の影響が大きくなります。 諸説ありますが、体臭さえ気にならなければ入浴は3日に1度程度でも健康には全く問題ないようです。 日本人は清潔好きなので、ほとんどの人が頭も身体も洗浄剤を使用していると言われています。 私は、頭を洗う際にはシャンプーを使用しますが、洗浄剤を使用して身体を洗うのは月に1~2回程度です。 洗浄剤を多用すると、皮膚常在菌と共に皮膚に必要な油分まで落としてしまい、肌トラブルの原因となる可能性があります。 また、湯船にしっかりとつかる(15分以上)と、皮膚常在菌は大幅に減少してしまうそうです。 湯船につかった後は、完全に汗を拭きとらないことが重要になります。 そうすることによって、皮膚のpHは弱酸性に保たれますので、アルカリ温泉に入った際には特に注意が必要です。
2、効果・効能 お風呂の効果は大きく3つに分けられます。 |
|
掲載日: 2016年1月13日 19:02
今やすっかり抗菌・除菌・殺菌などの言葉が定着しました。 日本人のきれい好きは、世界一ではないかと言われています。 どこの飲食店に入っても清潔ですし、毎日お風呂に入る人の割合が8割以上ともいわれています。 しかも、世界的に見て日本ほど入浴(浴槽の利用)が定着している国はないそうです。 先進国では、毎日シャワーを浴びる人が一定数いるようですが、それでも2~3日に1回という人も多くいるのが現実です。 なぜ日本では毎日入浴する文化が形成されたのでしょう?
1、水が豊富  現在でも多くの国で飲料水が不足していますが、日本は水資源に恵まれています。 「湯水のように使う」という言葉があるように、昔から水は豊富に使えました。 2、温泉 日本は火山が多くありますので、温泉も多くあります。 ”お湯につかる”という文化の形成には、温泉が多大な影響を与えています。 3、コミュニケーション 欧米では、ひとり入浴する度に浴槽のお湯を捨ててしまうそうです。 家族であっても、お湯を共有するという概念はありません。 最近アメリカでは、”ひとり鍋”レストランが盛況だというニュースを見かけました。 パーソナルスペースを重要視する欧米ならではですね。 一方日本では、「混浴」や「もらい湯」など、お湯を共有する文化があります。 |
|