掲載日: 2017年8月2日 20:18
今、世間を騒がせている「ヒアリ」ですが、どうやら既に日本に定着している可能性もありそうです。また、猫からヒトへの感染が世界で初めてか確認されたSFTSを媒介する「マダニ」も、注目を集めているようです。 「ヒアリ」も「マダニ」も、市販の虫よけスプレーで十分な防除効果が得られます。その市販の虫よけスプレーで最も使用されている成分が「ディート」です。 「ディート」は、もともと蚊やダニの忌避剤としてアメリカ軍によって開発された成分ですので、世間で言われているような農薬ではありません。ただ、体内に入ると、毒性を示すことがあるので、使用する際には使用上の注意をよく読むようにしてください。ポイントは体内に入れない事です。 最も有効な使用方法は、長袖・長ズボン・ブーツを着用の上、ズボンのすそはブーツの中に入れる。そのうえで、衣服の上から虫よけスプレーをかける。その際に、顔と手にはかけないこと。(顔にかけると、目と口から体内に入る可能性があります。手は、顔に触れる可能性があるため。)
本来の使用方法から考えると、虫よけスプレーは、日本では少々安易に使用されているように感じます。ただ、かわいい我が子を虫から守りたいという気持ちは理解できます。 |
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掲載日: 2016年8月8日 19:04
現在、大きな問題となっているジカ熱やデング熱ですが、新たな試みが開始される可能性がでてきました。 日本でも成功例がある「不妊虫放飼」という方法です。 フロリダ州で計画されていましたが、8月5日にFDAが環境への重大な影響は見られないとのコメントを発表しました。これで、フロリダ州で住民投票にかけられて、住民が認めれば実際に不妊操作された蚊が放飼されることになります。
蚊はメスのみが吸血し、オスは木や草の汁を吸っています。そのオスに遺伝子操作を行ったオキシテック社のオスの蚊を「OX513A」と呼んでいます。この「OX513A」を大量に自然に放飼します。そうすると、2日程度で「OX513A」は死んでしまいます。そして「OX513A」が死ぬ前にメスと交尾していれば、生まれてきた蚊は成虫になることはできても、生殖機能が成熟する前に死んでしまいます。 こうして蚊の増殖を防ぎ、個体数を減らしていき、最終的には全滅させることが可能になります。 2010年にマレーシアで実験的に6000匹を放飼しましたが、効果がなかったという結果になっています。理由は、放飼した蚊の数が自然界の蚊に対してあまりにも少なかったからということですが、本当のところはわかりません。 |
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