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ワクチンの話 その1

インフルエンザ流行のシーズンになったので、そろそろワクチンの話でもしようかと思っていたところ、タイミングがいいのか悪いのか? 化血研の不正が話題となっています。
その2かその3くらいで少し触れますが、新聞やワイドショーなどで詳しく報道されていますので、皆さまの方が詳しいかもしれませんね。

さて、ワクチンといえば何を想像しますでしょうか?
やはり注射でしょうか?
実は、接種する方法は大きく分けて3つあります。

1、注射による接種
体内に入れる方法によって、さらに3つに分かれます。
1)皮下注射
皮下組織に接種、接種部位は主に上腕
2)筋肉注射
筋肉組織に接種、接種部位は主に肩や尻
3)経皮注射(スタンプ)
皮膚に接種、接種部位は上腕
日本ではBCG(結核に対するワクチン)に適用されています。

2、経口接種
飲むタイプのワクチンで、日本国内ではロタウイルスワクチンのみ承認されています。

3、経鼻接種
日本では未承認ですが、新型のインフルエンザワクチンがあります。日本国内でも2~3年以内には承認される見込みです

医学界の常識として、生ワクチンは皮下注射・不活化ワクチンは筋肉注射が適しています。
不活化ワクチンは、生ワクチンに比べて免疫応答が引き起こされ難い性質がありますので、免疫応答をより強く起こさせるには、筋肉注射が適しています。
生ワクチン:弱毒化した病原体そのものが成分
不活化ワクチン:病原体を不活化し、免疫応答に必要な成分のみ取り出したもの

日本では、約9割のワクチンが皮下注射で接種されていると言われています。
しかし、世界的にワクチン接種は筋肉注射がスタンダードとなっており、この分野でも日本はガラパゴス化しています。
CDC(アメリカ疾病予防管理センター)などのガイドラインでも筋肉注射による接種が推奨されています。
特に、アジュバンド(ワクチンの接種効果を上げるためにワクチンに添加される免疫増強剤)が入っているワクチンは、局所反応(痛み、発赤、腫れ)が強く現れるため、その低減のためには筋肉注射が適しているとしています。

参照:CDC ガイドライン
General Recommendations on Immunization: Recommendations of the Advisory Committee on Immunization Practices (ACIP)

では、なぜ日本だけワクチン行政がガラパゴス化したのでしょう?
それは、1970年代に筋肉注射の濫用が原因とされる「筋拘縮症」が発生したためです。
この事件によって、筋肉注射はなるべく避けるようにガイドラインが変更されました。
筋肉注射そのものが原因なのか、筋肉注射によって注入された薬剤が原因なのか、薬剤の量が多すぎたのか、詳細な検討がなされないままに。
日本政府お得意の「臭いものには蓋」方式です。

こうして日本では、世界的には推奨されていない皮下注射方式が現在も主流になっています。
本来は筋肉注射するべき不活化ワクチンにも「皮下注もしくは筋注」と記載されているのもそのためです。

この話、つづきます。

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